思想荷重

押しつぶされし日々。

自由の眩暈と九月十一日


読みたい本がたくさんあるのに時間が足りない。

主な読書時間は昼休みの45分間で、

帰宅してからはなかなか時間が取れない。

どうしたものかと思い立ち、

今日は仕事が休みなので

いろいろと自由時間の設定を見直すことにした。

 

まず、帰宅してから目的もなく

だらだらとスマホを触っている時間が多すぎる。

これは本当に良くないと自覚していて

早急にどうにかしたい。

睡眠時間の少ないのもこのせい。

自分の意志が弱すぎて

物理的に遠くにやってしまうしか方法はないと思っているから

帰宅してすぐにリビングの隅の充電コードに繋いでしまおうと決めた。

 

次に、こちらもだらだらと契約していた

映像配信のサブスクを解約。

音楽サブスクは残した。

こうしてブログを書いているときにも

音楽は欠かせないし、

昼休みの読書の際にも

他の音を消してくれるBGMを流している。

音楽は自分にとってすごく大切。

 

それから、Podcastにお気に入りのチャンネルを設定した。

以前からドイツ語のラジオチャンネルのアプリを入れて

ラジオドラマを聞いたりしていたのだけど

あまり種類が豊富でないのでPodcastを見てみると

古典ドラマから犯罪ものからミステリーまでたくさんあった。

(過去にドイツに5年住んでいて、ドイツ語はしゃべれる)

ドイツ語を忘れないために、結構聞いてる。

 

そして最後に、

audibleというアプリを入れた。

映像配信サブスクを解約したので

こちらのサブスクに登録しようと思っている。

通勤往復40分の車中で聞くと

かなり有意義なのでは!と、いい発見をした気分で

(今更)鼻息荒くなった。

出勤時は余裕を持って家を出るので、

駐車場に着いて車を降りるまでに10分ほどの余裕がある。

だから切りのいいところまではちゃんと聞けそう。

Podcastと被る部分もあるけど、

こちらは読みたい小説が圧倒的にたくさんあって

通勤、家事の間、あとウォーキングのときとか

ものすごく重宝しそう!

アマゾンだけあって、

外国語の小説もたくさんあった!

 

自由時間が充実すると、とても気分がいい!

息苦しくならない程度に意味のある時間を重ねたい。

しんどくなったら寝る。これに尽きる。

なによりデジタルデトックスを目標にしたのに

結局スマホの流す音楽や声に頼ることになるとは

なかなかの皮肉。

もしかして意味のない時間を増やすことの方が

意味のあることなのでは?という自問自答も生まれる。

 

昨日やった意味のない時間の過ごし方を

ひとつあげて終わりにする。

インスタグラムで『Street food』と検索して

海外の、主に東南アジアのストリートフードが

作られては誰かの手に渡され、

また次の動画で、違う料理が

作られては誰かの手に渡されるのを

一時間ぐらい眺めていた。

パンを焼いたり、

薄く伸ばした生地を焼いて肉や野菜を巻いたり、

色とりどりのソースたちや

チーズがやけに大量消費されていく様を

ぼーっと眺めているとき、

わたしはゆっくりと癒される。

ベッドに横たわって薄ら明るいスマホの灯りに顔を照らされ

笑うでもなく泣くでもなく、無な状態の

そんなわたしの姿をご先祖様が見たら

さぞ呆れてしまうだろうなと思う。

 

だからなんとかして、

少しでも誰に見られても恥ずかしくないような

時間の使い方ができるといいのだけど

惰性的で飽き性なわたしは

何かに無理やり動かされている方が都合がいいように思う。

自由とはなかなかに難しい。

キルケゴールが言った『不安とは自由の眩暈』だと。