思想荷重

押しつぶされし日々。

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書記録】辛口『マチネの終わりに』平野啓一郎 

昨晩ここに日記を書いて そのあと2時ごろまで本を読んでた。 平野啓一郎『マチネの終わりに』 時間を返してほしい。 途中で胸糞過ぎて読むのやめた。 こんなネガティブを綴るのはやめよう そんなことも思ったけど ちゃんと書こう。 以下ネタバレ要素あるので…

チョロいわたしと八月二十九日

大阪へ帰省していた 夫と子どもたちが帰宅して 慌ただしく過ぎて行った夏休みも 本当にあと数日を残すだけ。 ひとりの週末はそれなりに満喫して それなりにリフレッシュはしたものの 体調が悪い!どうやら風邪をひいた模様。 検査したけどコロナじゃないし、…

【読書記録】『潮騒』三島由紀夫

三島由紀夫の恋愛をテーマにした小説は初めて読んだ。 それもこんなにも淡い ティーンエイジの初恋の。 なのにどこか既視感があった。 そしてその答えはすぐにわかる! うん、ジブリ! 青年の純粋で真っすぐなところ! 少女の健康的で無垢で邪気の無さ! そ…

【映画評】三島由紀夫 vs 東大全共闘 50年目の真実

わたしは創作物を愛でるにおいて、 創作者の人格にはさほど興味がない。 音楽もそう。楽曲を好きになっても 作者に興味を持たない。 それが自分が年を重ねたせいか、 (年齢を重ねると他者との隔たりが どこか綻んでくる。他者に興味が出てくる。) 三島由紀…

父子帰省と持病の話と八月二十四日

昨日の夕食後から続いた胃もたれは、 結局朝まで治まることなく わたしの今日の日を寝不足と怠さで ひったひたに満たしてくれた。 帰宅後も続く怠さ。 それでも今日は夫と息子たちが 所謂「父子帰省」をする日で 駅まで送っていく予定があった。 お盆休みは…

【読書記録】三島由紀夫「憂国」と八月二十三日

会社の昼休みの45分間。 自席でお昼ご飯を食べながら 読書をするのが習慣で、 今日はこのところわたしの中で続いている 三島由紀夫シリーズ 「花ざかりの森・憂国」を読了した。 これは三島由紀夫氏が選んだ 自身の短篇集で どれもこれもがギラついてざらざ…

八月二十二日の変

長かったお盆休みも終わり、今日から仕事再開。 台風と子どものスポーツの試合と行事とで あっという間に夏が終わってしまった。 読みたかった本も、観たかった映画も 何も消化できぬまま終わった。 あぁ、こんな風に人生の幕も下りるのか、 そうだとしたら…

甘エビと文学サークルと八月十一日

今日は夕食に寿司を食べに行った。 回るやつ。 息子が甘エビを食べているときに、 ふと思い出して、 わたしの幼少期に、 酒好きの祖父が酒の肴の刺身を食べていて それをよくつまみ食いしていたのだけど、 わたしの一番のお気に入りが甘エビだったことを話し…

【詩】八月十日

8月の湿度の高い夜 さっき通り過ぎたばかりの雨の跡に 車のヘッドライトが反射して 艶やかに光るので 眩しさすら感じる田舎道の上 なまぬるい夏の夜風といっしょに 歩みを進めるこちらの目の中で 何もかもが不規則に揺らめいて それはきっと、 無機物の重な…

チョコレートケーキと恐竜と八月九日

気まぐれな気圧の爆弾が、 山の起伏を踊るように踏み荒らして 家々の並ぶ麓まで降りてきた。 近頃の車のワイパーは、 雨の具合を感知して不定期に右往左往する。 それが自分の思うタイミングとは どうしても違う。 自家用車とすらわかり合えない薄暗い午後。…

恋愛=自分探求?哲学的方程式

誰かに猛烈に焦がれるとき。 その人を前にすると心が日常を、非日常と捉えるとき。 血が暴走してる、体の中で。 明らかな心拍の上昇を感じて、顔は赤らんで、手は汗ばむ。 心がどこかに存在するなら、それがどのように、 そして何に触れると起こる現象なのか…

転職活動と八月八日。

実は現在、転職活動の真っ最中。 こちらはとある地方の工業都市。 現職はCADオペで、次も同業種で ステップアップを目論んでいるのだけれど、 なにせ求人の数と、向上心の必要性の無さと 賃金の上昇?なんでしょうか、それは。の風潮。 現状維持でよし!リス…

【詩】【映画評】Hecate

平凡に生きて漂うように辿り着いたあなたの元にこんな運命に出会うはずの月夜に無防備なわたしのままで挑んでしまった罰 溺れるのは容易くて息継ぎも困難なほどに予想外の情熱を冷ます術を知らずに流れる時間の上で無力なままに 暗がりで求めてばかりいる奔…

台風に翻弄される天気の隙間と八月七日。

はじめまして! 雨上がりに山に架かる薄い雲が、 あちら側に木々の輪郭を透かせて ちぎって貼った折り紙みたいな 夏の水色の空は、その上を居心地悪そうに 出番を待つ脇役者のような控えめさで こちらを窺っている。 夏のこんな午後に、何を思い立ったか、 …

【読書記録】『美しい星』三島由紀夫

三島由紀夫 彼は小説家であり、日本を代表する哲学者だと思う。 これまでにも何度も何度も手に取って、 読む機会はあったのに、十何年越しに、 私はやっと彼の文章に触れた。 しかも『美しい星』という、思想小説に。 美しい星とは、地球のこと。 主人公とそ…